第28節サントス対パウメイラス サントスは久しぶりに勝つことができた


10月9日(日)のことである。午後4時からサントス戦をTV観戦した。
サントスの試合はほとんど見ているが、この直前の試合、10月5日(水)の対グレミオ戦は所用があり見ることができなかった。結果は0−1で負け、3連敗を喫していた。
そんなチーム状況が最悪なサントスだった。
しかし、直前のグレミオ戦は見ていないので何とも言えないのだが、それ以前の負けた2試合は、試合内容は決して悪くないのだ。運に見放されているといった感じなのだ。
ということで、試合内容云々よりも、今のサントスに必要なのは勝利である。勝って、嫌な流れを断ち切らなければならない。そうしないと、降格さえも見えてくることになる。
来年、サントスは創立100周年を迎える。100周年を2部で過ごすわけには絶対にいかない。優勝は難しいだろうが、最後までいい戦いを続けてもらいたいものである。


ということで、この日のパウメイラス戦を迎えた。
セレソン週間の真っ只中なので、ネイマールはいない。この日の布陣は、ボルジェスとアラン・カルデッキの2トップで、トップ下にはイブソンが入っていた。


試合は、前半開始早々こそ、パウメイラスに攻められる場面があったが、前半15分以降は圧倒的なサントスペースになった。
しかし、これでもか、というほどに攻めるが、一向にゴールが決まらないのである。
そんなさなか、相手の快速FWマイコン・レイチが、時折攻め込んでくるといった展開だった。


このマイコン・レイチ、今年6月までサントスに所属していた。本当に足が速く、裏に出る動きなどは、天下一品である。前半戦の同カードでは、見事にゴールを決められていた。
しかし、この日は、ゴールは奪われることなく、事なきを得た。


前半は0−0で折り返した。


後半に入り、サントスの攻撃は、前半以上に増した。怒涛の攻撃といってもいいだろう。しかし、それが悉く入らないのである。


そんな中、後半17分ごろにはおもしろい場面があった。
パウメイラスDFがバックパスしたものをGKが手で捕球したのだ。これは、微妙な判定ではあったが、クリアではなくバックパスと見なされたのだ。
バックパスをGKが手で捕球するのは初めて見たので、どんな判定になるのかと思ったら、PKではなく、ペナルティエリアの内側のライン上にボールを置き、そこから間接FKになったのだ。壁は作ってもよいので、狭苦しいエリアに選手がびっちり壁を作っていた。
初めて見たが、かなり笑えた。
しかし、そんなサントスにとっては大チャンスも活かせず、ゴールを奪えずにいた。


これだけ攻め続けて、ゴールが奪えないと嫌な感じがしてしまう。サッカーには流れというものがあるので、自分のチームの時間帯というのが必ずある。それを活かしきれないと後でしっぺ返しを受けることになる。
まさに、この日のサントスはそんな感じだった。
しかし、そんな中後半29分、左サイドからSBレオがしぶとく粘り、クロスを上げ、ゴール前に構えていたボルジェスが見事に頭でゴールを決めたのだ。
やっと、サントスにゴールが決まった。ボルジェスが決めてくれた。3試合ぶりのゴールである。やはり、この人が決めないと、サントスはなかなか勝てないのだ。
これで、20ゴールである。得点ランキングの2位はホナウジーニョ・ガウーショとレアンドロ・ダミアオンの13ゴールなので、断トツのトップである。


この日のパウメイラスのGKは、正GKのマルコスではなく、22番をつけたデオーラという選手だった。初めて見る選手だったが、これが、スーパーセーブを連発していたのだ。敵ながら、あっぱれな活躍ぶりだった。


サントスにゴールが入ったが、これで安心はできない。いつもいとも簡単に失点するからだ。
いくつか、危ないピンチもあったが、なんとか切り抜け、ついに待望の勝利を手にすることができたのだった。


この結果、勝ち点38になり、11位になった。
残り約10試合になるが、いい試合を、そして一つでも多くの勝利を見せてほしいと思うのである。