第24節コリンチャンス対サントス 見応え十分のクラシコはサントスが勝ってくれた


先週の日曜日、9月18日のことである。この日、サントスの試合はコリンチャンスとのクラシコだった。
午後4時からの試合だったが、私は所用があり、リアルタイムでのTV観戦はできず、夜11時からスポーツ専門チャンネルで1時間のダイジェスト版で見たのだった。
サントスの試合をリアルタイムで見なかったのは、本当に珍しい。しかし勝ててよかったと思ったのだった。


サントスの先発で初めて見る選手がいた。イブソンである。最近、スパルタク・モスクワというロシアのチームから移籍してきたMFのようだ。ガンソやフェリペ・アンダーソンの定位置であるトップ下の位置に入っていた。
それ以外は、いつもと同じだ。


このクラシコ、本当に素晴らしい試合だった。
我が家は、私と次男がサンチスタで、長男がコリンチアーノだ。大抵サッカー中継は長男と一緒に見るのだが、サントスとコリンチャンスが戦うときは、敵味方に分かれる。
この日のダイジェスト版も長男と一緒に見ていたのだが、コリンチアーノの長男も素晴らしい試合だったと言っていた。


まず先制したのは、コリンチャンスだった。コリンチャンス左SBアレッサンドロからのクロスをサントス左SBレオがクリアするも弱く、そのこぼれ球をコリンチャンスのエースストライカー、リエジソンにきれいに決められたのだ。前半12分のことだった。


その後、サントスが攻めまくるが、コリンチャンスGKジュリオ・セーザーの好セーブですべて防がれた。
時折、コリンチャンスも決定的なチャンスを迎えるが、こちらもサントスGKハファエロの好セーブなどで防いでいた。
そんな中、前半36分、ネイマールのCKのこぼれ球をボランチのエンヒーキが後ろから走りこんできて豪快に決めてくれたのだった。エンヒーキにとって初ゴールである。
前半は1−1で折り返した。


後半もサントスが優勢に攻め、後半8分ネイマールからのスルーパスをFWアラン・カルデッキが持ちこたえ、DFを振り切りゴール前へのクロスにFWボルジェスが決めたのだった。
ボルジェスは、4試合連続17ゴール目だ。得点王ランキングの断トツの1位である。20試合に出場して17ゴールなので、ほぼ毎試合ゴールを決めている計算になる。
このボルジェス、最近まで知らなかったのだが、2006年にベガルタ仙台でJ2得点王にも輝いているのだ。Jリーグで活躍していたのだ。そんなボルジェスは、今や、サントスになくてはならない存在だ。
ブラジル選手権での大活躍を受け、次の水曜日(9月28日)に行われるアルゼンチンとの親善試合で初めて、セレソンにも選ばれたのだ。
本当によく決めてくれる。この日のゴールも、ボールが来る瞬間にマークするDFの前に出て蹴りこんだのだ。これぞ、まさにエースストライカーだ。


その後、後半34分には、右サイドからアラン・カルデッキがクロス気味に入れた球が相手DFに当たり、そのままゴールに入った。


それ以外にも、両チームの攻防は相当に見ごたえのあるものだった。
結局、3−1でサントスが勝ったのだった。


この日も残念ながらゴールのなかったネイマールだが、トップ下としていい役割を果たしていた。チャンスはほとんどが、ネイマールが作っていた気がする。信頼できる2人のFW、ボルジェスとアラン・カルデッキに徹底してボールを供給していた感じがする。


これで、サントスは3連勝だ。2つの引き分けを挟めば、5連勝ということなる。17位の降格圏から11位まで一気に上がってきたことになる。
一方のコリンチャンスはずっと守ってきた首位の座から陥落してしまった。
この日の試合を終えて、1位は勝ち点45でヴァスコ、2位が44でサンパウロ、そして3位に43のコリンチャンスということになった。サントスは勝ち点32なので、まだトップとは13差があることになるが、消化が2試合少ないので、まだあきらめることはないだろう。


ダイジェスト版での観戦だったが、なかなかいい試合を見ることができたのだった。