第3節インテル対ローマ インテルの試合を見て初めて熱狂した


昨日9月17日土曜日、インテルの試合をTV観戦した。残念ながら0−0のスコアレスドローだった。


この試合、私は相当に熱狂しながら見ていた。
正直昨季まで、インテルというチームは嫌いだった。どうしても、超守備的なイメージがつきまとっていたからだ。
しかし、先週の開幕戦を見て、今年のインテルはおもしろいぞ、と初めて思ったのだ。
ひいきの長友と前サントスのジョナタンがいることも大きな要因だが、それ以上に戦術が今までのインテルと違い、攻撃的に見えたからだ。
初めて、インテルを応援しようと思えたのだ。
しかし、そんな新生インテルだが、先週末のセリエA開幕戦に続き、週中にあったチャンピオンズリーグの試合にも敗れてしまい、早くも新監督の更迭論が出てきているのだ。


そんな中、セリエA第2戦対ローマ戦がホームで行われたのだ。
こちらの時間で、土曜日の午後3時45分開始だった。


長友は右サイドでの先発だった。前節でその位置に入っていたジョナタンはベンチスタート。左サイドには、前節で長友と交代した20番のオビが先発だった。
試合開始からホームのインテルがいい攻撃を見せる。長友も気持ちいいぐらいに上がる。しかし、上がるだけでなく、きちんと守備にも戻っていた。
この日FWは、フォルランジエゴミリートの2トップだった。
右サイドで、長友とフォルランは近くでプレーすることになるのだが、フォルランはまったく長友にパスを出そうとしていなかった。まったく長友を信用していないのだろうか・・・。
ほかの昨季からインテルにいる選手は、長友に普通にパスを出したり普通にプレーしていたが、フォルランだけはちがった。これはかなり気になった。
仲がいいこともあるのだろうが、長友はスナイダーとパス交換する場面が一番多かったように思う。


そんな長友だが、オーバーラップは冴えており、ボールに触る機会はかなり多かった。前半30分ごろには、惜しいシュートもあったぐらいだ。
長友、かなりいいと思ったが、ゴールライン際まではいいのだが、そこからのクロスなりの次のアクションにもう少し早く入れたらいいなぁと思った。これは、相手のディフェンスもいいのだろうが、持ちすぎず、すぐにクロスなりパスなりが出せればもっとチャンスは作れる気がした。
しかし、TVにもけっこうアップで映り、十分に見せ場は作っていた。いつものように、「ジャポネース、ナガトーモ!」と何度も実況は口にしていた。


さて、インテルは、そんな長友絡みだけでなく、かなりチャンスを作っていたのだが、どうしてもフィニッシュが決まらない。まるで、サントスの試合を見ているようだ。
それにしてもインテルは、相当積極的な攻撃に見えた。CBのルシオは、CK時だけでなく、FWと思わせるようなゴール前への動きも何度か見受けられた。まるで、バルサのピケのようだ。
見応え十分なのだが、ゴールが決まらないのだ。


後半17分、オビに代わりジョナタンが入った。長友が左に移動し、ジョナタンが右でプレーした。前半目立っていたオビだったが、後半はほとんどボールを持つ機会がなかったので、この交代には納得だろう。
左に移動しても長友は、変わらずよく動き回っていた。そして、ジョナタンはやはりいい動きを見せてくれた。
この二人のプレーが見れるようになり、私もTV画面の前で立ちながら見るようになった。


インテルの他の交代枠は、後半14分にミリートに代わり、28番のFWサラテが、そして後半34分にはフォルランに代わり、77番をつけたムンタリという黒人の選手が入った。
サラテについてはわかるが、この最後のフォルランの交代は不可解だった。
フォルランは、時間が経過するにつれていい動き、可能性のあるシュートを打つようになっており、何で代えるのか疑問に思った。
TVの実況も言っていた。「フォルランを交代ですか?ガスペリーニは何を考えてるんですかね。3−0ならわかりますよ。今は0−0なんですよ。」それに対し解説者は、「0−0でいいと考えているのでしょう。」などと言っていた。
私のような素人でも、この試合は何としても勝たなければならないことはわかる。選手たちはそのために、相当な気迫を持ってプレーしている。しかし、この監督は何を考えてるのかと思わざるを得ない。早くも更迭論まで出ているというのに、どういうことなのだろうか?
私は、このムンタリという選手を知らない。それなりの可能性を秘めた選手なのかもしれない。しかし、この日のプレーを見る限り、ほとんどボールに触る機会はなかったし、フォルランのほうが数倍いいと思わざるを得なかった。
やはり、この場面では、ストライカーが必要だろう。エトーがいなくなった今となっては、ミリートフォルランぐらいしか思い浮かばない。この二人が信頼できるストライカーということになるだろう。それを二人とも外してしまうのだから・・・。
サラテは、なかなかよかったと思う。この選手についてもほとんど知らないのだが、見る限りサイドアタッカーのような感じだ。相当にボールに触っておりチャンスを作っていた。しかし、ストライカーとは少し違う感じがした。


その後もインテルは攻め続けるが、ゴールを決めることは出来なかった。
残念ながら0−0のまま終わってしまった。


なぜ、あれだけ嫌いだったチームを応援しているのか、自分でも不思議に思った。インテルの試合に初めて感情移入して見たような気がする。


それにしても、長友はいい動きをしていたと思う。超積極的なオーバーラップ。何度もゴール前に顔を出していた。十分にチャンスの基点になっていたと思う。ただ思ったのは、ゴール近くでのプレーにもう少し精度が高まれば、更なる活躍ができると思う。
ジョナタンも途中出場だったが、よかったと思う。
それにしても、監督の評価は、長友のほうがジョナタンより上なんだなぁ。長友は本当にすごいと思う。


さて、残念ながら、インテルは、ホームで引き分けという結果になってしまった。未だ勝ちなしである。インテル首脳部はこの結果をどう見るのだろうか。
ブラジルでも、結果が出なければすぐに指揮官を代えるが、そういう問題でもないと思う。まだリーグ戦は2つしか終わっていないのだから・・・。


果たして、ガスペリーニ監督の進退はどうなるのだろうか?私としては、当然残ってほしい。この日一つ不可解な采配はあったが、素晴らしい攻撃サッカーは見ていて本当に楽しいから・・・。


長友、ジョナタンに活躍してもらって、一日も早く爽快な勝利を味わってほしいものである。