リベルタドーレス決勝第1戦はスコアレスドロー

6月15日水曜日のことである。ついに南米クラブチームの最大の大会、リベルタドーレスの決勝が始まった。


まずは、この舞台に我がチーム、サントスが出場することにこれ以上もないぐらいの喜びを感じる。
私のひとつの夢は、リベルタドーレスの決勝でサントスの試合をスタジアムで生観戦することだ。
私がブラジルに来て7回目のリベルタドーレスで、やっとサントスはその舞台に立てることになったのだ。


さて、リベルタドーレスの決勝は、ヨーロッパのチャンピオンズリーグとは異なり、ホームアンドアウェイで行われる。第1戦が6月15日に対戦相手ペニャロールのホーム、ウルグアイモンテビデオで、そして第2戦が6月22日にサントスのホームで、サンパウロのパカエンブーで行われる。本来、サントスのホームはサントスのヴィラ・ベルミーロなのだが、収容人数の関係から決勝はここでは行うことができないので、準ホームとして日頃から使用しているサンパウロのパカエンブーで行われるのだ。


さて、15日の試合、私は気合を入れて自宅でTV観戦していた。
私はこの試合、希望的観測も含め2−0もしくは2−1でサントスが勝つと予想していた。
しかし、試合は厳しかった。本当に厳しかった。


私は、ブラジル以外の南米のチームについては詳しくなく、ボカジュニオールスのような超ビッグチームぐらいしか知らないので、このペニャロールについても知らなかった。しかし、このペニャロールは、なかなか輝かしい実績を誇っているのである。ウルグアイの首都モンテビデオにホームを持つ。ホームスタジアムは、何と第1回のワールドカップの決勝が行われたセンテナリオである。リベルタドーレスの優勝回数はなんと5回を誇る。準優勝が2回。参加回数はなんと38回を数える。これだけみても相当なチームだ。対するサントスもブラジルきっての名門だが、優勝2回、準優勝1回、参加回数は10回に留まる。
今回の対戦チームのおもしろさは、第1回、第2回優勝のペニャロール対第3回、第4回優勝のサントスというものでもある。かつての名門同士の対戦なのである。第3回大会では、この2チームが対戦してサントスが優勝している。


そんなチーム同士の決勝第1戦は、本当に厳しい試合だった。現在のチーム力では、ブラジルきってのクラッキであるネイマール、ガンソ、そしてセレソンの常連エラーノを擁するサントスが上だとは思うのだが、そう簡単にはいかない。相手は本当に侮れないと思った。


この試合、90分通して、ほぼ互角、もしくは若干ペニャロールのほうが優勢だった。サントスも左サイドのSBアレックス・サンドロとネイマールの絡みを中心に何度か決定的なチャンスがあった。対するペニャロールもそれ以上に決定的なチャンスがあった。後半43分ペニャロールにゴールネットを揺らされるがこれはオフサイドの判定でノーゴール。本当に命拾いをした。
相手はまったく侮れない。
本当に、サントスにとっては気合を入れなおして、次の試合に備えないといけない。


決勝はアウェイゴールがない。サントスにとっては、ホームでまったく更な状態で行われる。これは、サントスにとって悪くない状況である。とにかく勝てばいいのである。ホームで決勝戦を戦えるのである。
22日の決勝第2戦では、何としてもサントスが勝ち、悲願の優勝を決めてほしい。


そして、12月に日本で行われる、クラブW杯に出場してほしいと思うのである。日本のサッカーファンにもネイマールやガンソを見てほしい。ヨーロッパのサッカーは日本でもさんざんTV中継されているが、残念ながら南米のサッカーはほとんどその機会がない。
だからこそ、クラブW杯にサントスが出場し、その素晴らしいプレーぶりをぜひ日本の皆さんにも知ってほしいと思うのである。