第27節ヴァスコ対コリンチャンス 首位攻防戦は両者譲らず引き分けた


本日、10月2日(日)午後4時から注目の首位攻防戦が行われた。
前節を終え、首位がヴァスコで勝ち点49.続いて勝ち点2差でコリンチャンスが続いていた。
普段ほとんどサントス戦しか見ないのだが、サントスの優勝がかなり難しくなった今、長男がファンで私も2番目に好きなコリンチャンスを応援しようと思い、この日はTV観戦したのだった。


今季、まさかヴァスコがここまで快進撃を続けるとは思わなかった。
ヴァスコは、2008年に2部に降格した。1年で1部に復帰したが、去年まではかなり弱い印象しかなかった。
それが今年は、いきなりコッパドブラジルで優勝し、早々に来年のリベルタドーレス杯の出場権を獲得しただけでなく、あれよあれよという間に首位に躍り出ていたのだった。
近年、ナショナルレベルでのタイトルを2つ獲るチームはない。しかし、今年のヴァスコは、久々にコッパドブラジルとブラジル選手権の2冠を達成する可能性を秘めているのだ。
今年のヴァスコ、有力選手は、元セレソンで長らくフランスでプレーしていた8番をつけるジュニーニョ・ペルナンブカーノと前節でハットトリックの大活躍をした10番のジエゴ・ソウザ、それにインテルナシオナウから今季移籍してきた9番のFWダレクサンドロといったところか。


対するコリンチャンスは、ブラジル選手権前半戦ではほぼ一貫して首位をキープしていた。しかし、ここ数試合で足踏み状態が続き、首位の座から陥落してしまっていたのだった。
ホナウド(あの有名なロナウド)やホベルト・カルロス(これも有名な通称ロべカル)が今年2月にいなくなったが、いなくなってから、それほどスター選手はいないのに、不思議とよい成績を収めているのだ。
コリンチャンスの今いる有力選手は誰だろうか?真っ先に思い浮かぶのは、FWリエジソンだろう。長らくポルトガルスポルティングでプレーしており、今季からブラジルリーグに復帰したのだ。ストライカーとして9番をつけ、よくゴールを決めている。
ほかには、浦和レッズで大活躍したエメルソンや元鹿島アントラーズダニーロぐらいだろうか。あの有名な元セレソン巨漢FWのアドリアーノも今季からコリンチャンスに入ったが、まだプレーせずにいる。
これは余談だが、同じく鳴り物入りで今季サンパウロに加入した元セレソンFWルイス・ファビアーノは、本日のフラメンゴ戦でやっとデビューを飾った。


そんな両チームの対戦は、かなり楽しみだった。


試合開始から攻め続けたのはホームのヴァスコだった。そんな中、ヴァスコが、CKから先日セレソンに選ばれ先発出場を果たしたCBデデーが頭で決めて先制したのだ。前半15分のことである。
なんとしても負けられないコリンチャンスも、徐々にチャンスを作り出すようになり、前半20分、元鹿島アントラーズダニーロからのクロスをMFアレックスが豪快に蹴り込み、同点に追いついたのだ。


その後は互角の勝負といった感じだろうか。
しかし、前半終了間際に、カウンターからヴァスコにゴールを決められ、前半は2−1ヴァスコで折り返した。


後半も両者譲らず、がぶり四つといった感じだったが、コリンチャンスのほうがチャンスを作れていた感じがする。
そんな中、後半22分、FWウイリアンからのクロスをダニーロが見事に頭で合わせ、コリンチャンスが同点に追いついたのだ。
この日のダニーロは非常に目立っていた。長身を生かし、何度もゴール前で決定的なヘディングをしていた。


結局、そのまま2−2でゲームセットとなり、両者勝ち点1ずつ分け合った。


この結果、前節終了時と同じく、勝ち点2差でコリンチャンスが追う状態が続くことになった。


サントス以外の試合は久々に見たが、なかなか白熱したいい試合を見ることができたのであった。