ブラジル対アルゼンチン 久々にセレソンのスカッとした試合を見た


先ほど、ブラジル対アルゼンチンの親善試合をTV観戦した。
この親善試合は、今年始められたおもしろい試みで、国内組だけのメンバーでホームアンドアウェーで行われた。
ちゃんと「スーペル・クラシコ・ダス・アメーリカス(Super Classico das Americas)」という名称がつけられた立派な大会なのである。
ホームアンドアウェイということで、第1戦は2週間前の9月14日にアルゼンチンで行われ、0−0だった。
本日は第2戦でブラジル、ベレンで行われたのだった。


最初、ベレンセレソンの試合をやると聞いて驚いた。ベレンには、有力なサッカーチームがないからだ。
ベレンのチームといえば、パイサンドゥとヘモだが、どちらも相当に弱い。パイサンドゥが3部、ヘモに至っては、4部にも入っていないようだ。
ちゃんとしたスタジアムがあるのかどうかも知らなかったが、会場になった「マンゲイラオン」は、かなり立派な陸上競技場兼用のスタジアムだった。
ベレンにこんな立派なスタジアムがあることは知らなかった。


このホームアンドアウェイの2試合は、国内組のみの召集だった。そのため、セレソンの常連は少数しかおらず、新しいメンバーのプレーを見ることができた。


2週間前の第1戦は、前半だけ見て、その後眠ってしまった。今売出し中のインテルナシオナルのFWレアンドロ・ダミアオンがかなり見せ場をつくったようだったが、残念ながら0−0だった。


そして、本日の第2戦は、何としても、一部始終を見ようと思っていた。
メンバーは、第1戦とは少し変わっていた。
まず、レアンドロ・ダミアオンは出ていない。怪我をしているせいだ。


本日の先発メンバーは、
GK:ジェファーソン(ボタフォゴ)・・・第1戦に続き、先発の座を守った。好セーブを繰り返していた。
右SB:ダニーロ(サントス)・・・第1戦に続き先発。U20W杯優勝メンバー。
CB:右デデー(ヴァスコ)・・・私は知らなかったが、長男いわくかなりいい選手とのこと。
   左ヘーヴェル(アトレチコ・ミネイロ)・・・私は初めて見る選手。
左SB:コルテス(ボタフォゴ)・・・ドッレッドヘアーがトレードマーク。初めてまともに見たが、運動量豊富に果敢にオーバーラップを仕掛けていた。
ボランチ:ハウフ(コリンチャンス)・・・名前はよく聞くが、まともに見るのは初めて。
     ホームロ(ヴァスコ)・・・私は初めて見る選手。
トップ下:ホナウジーニョ・ガウーショ(フラメンゴ)・・・フラメンゴでの活躍を受け、この大会で久々にセレソンに選出。この日はキャプテンを務めていた。
FW:右ルーカス(サンパウロ)・・・18歳の超新星にしてフル代表に定着。
   中央ボルジェス(サントス)・・・サントスでの大活躍により初セレソンで初先発までゲットした。
   左ネイマール(サントス)・・・ブラジル一のクラッキ。最近はゴールから遠ざかっていることが気がかり。
以上の11名である。
サントスの選手が一番多く3人。次いで、今絶好調のヴァスコとボタフォゴから2人選ばれていた。


一方のアルゼンチン代表は、ブラジルリーグで活躍しているインテルナシオナルボランチ、ギナズーとクルゼイロのクラッキ、モンチージョが先発に名を連ねていた。
それ以外はすべて知らない選手だった。


第1戦とはルールが変わったようだった。
第1戦では、それぞれの国内リーグの選手のみの召集だったが、本日の第2戦では、ブラジルでプレーしているアルゼンチン選手も出ていた。これは、親善試合として、とてもよいと思う。


さて、試合は、終始ブラジルのペースで進んだ。
ほとんど、アルゼンチンにチャンスらしいチャンスはなかった。
前半、よく目立っていたのが7番をつけたルーカスだ。シュートまでなかなか持ち込めなかったが、相当にボールに触っており、チャンスメイクを繰り返していた。
あとは、左SBのコルテスだ。トラップなんかは相当下手で、かなり荒削りな感じだが、果敢にオーバーラップし、よくボールに触っていた。
残念ながら、前半は0−0だった。
第1戦も0−0だったので、何としてもゴールを入れてほしかった。私としては、サントスの二人のFWに期待していた。


さて、後半は早々にブラジルにゴールが決まった。
カウンターから、ルーカスがハーフウェーライン辺りでパスを受け、そのままゴール前まで独走し、ゴールを決めてくれたのだ。
前半終始いい動きをしていただけに、このゴールは彼の評価を高めるのに十分な、値千金のゴールだった。


その後も、ブラジルが終始ゲームを支配していた。
そして、後半30分ぐらいに、コルテスから途中出場のMFジエゴ・ソウザに渡り、そのクロスをネイマールがゴール前で合わせ、2点目が入ったのだ。
ネイマールのゴールは、本当に久しぶりだ。サントスでも、8月21日以来なかったので、まるまる1か月以上ぶりのゴールである。ゴールを決めて、本当に嬉しそうだった。ゴール後のパフォーマンスでホナウジーニョ・ガウーショなどとダンスをしながら喜びを表していた。
最近、サントスではFW兼トップ下のような役割だったが、この日は、ホナウジーニョ・ガウーショという絶対的なトップ下がいたので、FWに専念出来ていた感じがした。
終始にわたり、ネイマールは、相当に魅せるプレーを繰り出していた。第1戦でのレアンドロ・ダミアオンを意識しすぎているような感じもした。第1戦でレアンドロ・ダミアオンは、リフトを見事決めて、DFを抜き、大絶賛されていたのだった。
そんなネイマールのプレーに呼応するような感じで、ホナウジーニョ・ガウーショもかなり魅せてくれていた。
見応え十分で、結果も出て、ショーとしてもとても楽しめた試合だった。
期待の初セレソンボルジェスも、ゴールこそ奪えなかったが、いいポストプレーはできていたと思う。


結局2−0でブラジルが勝ち、記念すべき第1回のスーペル・クラシコ・ダス・アメーリカのタイトルを獲得したのだった。
試合終了後、表彰式のようなものも行われ、カップも授与された。
やはり、どんな大会でも優勝は嬉しいものだろう。特に、国内組のみの編成なので、セレソン初選出の選手が多かったことも、セレソンの経験を積めたということで、とてもよかったと思う。


久々に、本当に久々に、セレソンのスカッとした試合を見ることができたのだった。