ブラジルグループリーグ最終戦 やっとネイマールが魅せてくれた!


グループリーグの最終戦は、各グループ今週月・火・水の夜に行われた。
ブラジルの最終戦は、7月13日(水)の夜9時45分からだった。


3強といわれるブラジル・アルゼンチン・ウルグアイが揃って最初の2戦で引き分けていたが、最終戦ではアルゼンチンが月曜に、ウルグアイが火曜にいずれも初勝利をあげ、決勝トーナメント進出を決めていた。
さて、グループリーグ最後の試合となるブラジルは決勝トーナメント進出を決めることができるのだろうか・・・。そんな思いで、この試合を見始めた。


グループリーグの最終戦は、通常同じグループの2試合が同じ時間帯に行われる。それは、それぞれの試合結果で、グループリーグ内の順位に影響を与えるからだ。
しかし、今大会では、別の時間帯に行われていた。こんなのは初めてである。
ブラジル対エクアドルの試合が始まる前に、パラグアイとヴェネズエラの試合は終わっていたのだ。そのため、ブラジルは、試合開始前に星勘定ができることになった。
ブラジルの試合が始まる前の時点で、ヴェネズエラが勝ち点5、パラグアイが勝ち点3である。ブラジルは、2試合2引き分けなので勝ち点2、この日対戦するエクアドルは1敗1分けなので勝ち点1である。
そのため、ブラジルは引き分け以上で決勝トーナメントへの進出を決めることができるのだ。
しかし、この試合の結果いかんで、グループリーグ1〜3位のいずれにもなりうるのである。


私は、何としても2位で通過してほしかった。というのも、この日になでしこジャパンが女子W杯の決勝進出を見事に決め、その決勝が日曜の午後3時45分から始まるのである。
ブラジルが1位もしくは3位で突破した場合、次の試合は日曜の午後4時開始になる。そうなると、なでしこの決勝か、ブラジルの試合かどちらかしか見れないことになってしまうのだ。
2位突破の場合、日曜の夜7時15分開始なので、問題なく両方の試合を見ることができるのだ。
2位突破になるためには、1−0、もしくは2−1で勝つしかない。そのため、ブラジルには勝ってほしいのだが、このスコアを期待しながら見始めた。


この日の先発は、ホビーニョが戻り、右SBがダニエル・アウヴェスからマイコンに代わっていた。
試合は、終始ブラジルのペースで進む。
そんな中、前半28分、左SBアンドレ・サントスのクロスをゴール前でパトがどんぴしゃりのヘディングでゴールを決めた。見事なヘディングゴールだった。
ブラジル選手たちの喜びようはすごかった。特にネイマールが一番に祝福に駆け寄っていた。
ネイマールのゴールを期待していたが、とにかくブラジルにゴールが決まってよかった。


これで、完全にブラジルペースになるかと思われたのだが、37分にエクアドルにゴールを決められてしまう。ペナルティエリア少し外から9番の選手が放ったグランダーのシュートが、GKジュリオ・セーザーの下を潜り抜けていったのだ。
いともあっけなく、同点に追いつかれた。
これなんか、普通ならGKが止められると思ったが・・・。
しかし、これで、ネイマールにゴールを決めてもらえばいいのである。私の中で期待が高まるネイマールであった。


そのまま1−1で前半は終了した。


後半、開始早々の4分、ネイマールが魅せてくれた。
ガンソからのワンタッチパスをネイマールが相手DFを交わししぶとく受け、そのままゴールを決めたのだ。
これには、私も喜んだ。ついにネイマールが決めたのだ。決めてくれたのだ。それも、ガンソのアシストからである。
これで、ネイマール自身も相当に楽になっただろう。あれだけ、メッシかネイマールか、と今大会で騒がれており、今までまったく結果が出せずにいたのだから・・・。
本当によかったと思った。


本来なら、このまま突き進んでどんどんゴールを決めてほしいところなのだが、2位突破のためには、このスコアで終わってもらわなければならない。
なんとも微妙な感じでTV観戦を続けていた。
しかし、その10分後にまたもエクアドルに決められてしまうのである。
まるで、去年までのサントスだ。ゴールは決めるが、すぐに決められる。本当にそんな感じだった。


これで、スコアなどどうでもよくなった。とにかく勝ってもらわないといけない。ということで、本格的に応援し始めた。


そんな中、その直後の後半16分にパトが決めてくれ、さらにその約10分後の後半27分に右SBマイコンからのクロスをネイマールがきれいに合わせて決めてくれた。
このゴールは、きれいだった。


この日、久々に見たマイコンだったが、相当な存在感を見せていた。安定したキープ力がある。そのキープ力を保持しながら、ゆったりと右サイドをあがり、絶妙なチャンスを演出するのだ。
ダニエル・アウヴェスとはだいぶタイプが違うように感じられる。ダニエル・アウヴェスは勢いを持ってオーバーラップするイメージだ。
この日のマイコンを見て、マイコンのほうがボールを保持できる力はかなり上のように感じられた。


その後、私は不覚にもTVの前のソファの上で眠ってしまったのだが、ブラジルはそのまま4−2で勝ち、グループリーグ1位で決勝トーナメント進出を決めていたのだった。


ネイマールは本当によかった。この日のネイマールは躍動感にあふれていた。
ガンソもワンタッチパスがかなり冴えていたような感じだったし、尻上がりに調子を上げている感じがした。
しかし、翌朝、わが社のサッカー好きな社員と話したら、「ネイマールもガンソもよかったが、サントスでのプレーには到底及ばない」と言っていた。


これで、最初はどうなるかと思ったが、3強ともに決勝トーナメント進出である。
決勝トーナメント初戦で、アルゼンチンとウルグアイがいきなり当たる。これは注目だ。
そして、ブラジルの相手はパラグアイになった。
日曜日の午後、なでしこの決勝をみるかネイマールのブラジルを見るか、迷うところである。
しかし、今回は、日本の歴史がかかっているなでしこを見ようと思っている。なんたって決勝戦である。優勝の瞬間を見ることができるかもしれないのだから・・・。


ともあれ、ブラジル、特にネイマールには今後も快進撃を続けてほしいと思うのである。