決勝 ついに日本代表世界一に!素晴らしすぎるなでしこジャパン!


本日7月17日日曜日、こちらの時間で午後3時45分から女子W杯の決勝が行われた。
サッカーのW杯の決勝の舞台に我が国日本が立つとは、本当に驚きと同時に嬉しく思う。
去年のW杯の決勝を見たとき、この舞台に日本、いやヨーロッパと南米以外の国が立つことがあるのだろうか、いつそんなことが実現するのだろうか、と思ったものだったが、まさかその翌年に女子とはいえ、その舞台に我が国日本が立つことができるようになるとは夢にも思わなかった。


決勝という舞台は格別である。
勝って優勝するに越したことはないが、それ以上にその舞台に立つことが重要だと思う。というのも、その舞台に立つということは、最後まで楽しみを保持できるからである。
今回のなでしこジャパンは、この決勝の舞台に立つことができたことで、私はとても満足している。こんなふうに、この大会の最後の試合まで、最高に楽しむことができたからである。


しかし、当然、優勝と2位とでは大違いである。そのため、応援には相当に身が入った。


この日、私はショッピングセンターに買い物に出かけたのだが、3時には帰宅するようにしていた。完璧な状態で3時45分を迎え、何の雑音もなく試合を一部始終TV観戦したかったからだ。


SPORTV2というスポーツ専門チャンネルで生中継してくれた。ブラジルが準々決勝で敗れてしまったため、中継をしないことも考えられたが、女子とはいえさすがにW杯の決勝である。きちんと生中継されたのだった。


W杯の決勝なので、ピッチ上で試合前にアトラクションなども行われていた。
そして、日本、アメリカ両チームの選手入場のシーンも見ることができた。
優勝カップなども置いてあり、やはり決勝の舞台は違うと思ったものだ。
両チームの国歌が演奏された。やはり、君が代を聞けるということは嬉しいことだ。


日本の先発メンバーは、前試合のスウェーデンとの準決勝と同じようだった。
私は、スウェーデン戦を見ていないのだが、素晴らしい勝ちっぷりだったようだ。川澄という初先発の選手が大活躍し3−1で逆転勝利を収めていた。川澄の2点目のゴールは約30メートルにも及ぶ超ロングシュートだったようだ。本当に見てみたかった。


対戦相手は、世界ランキング1位のアメリカである。W杯では過去2回の優勝を誇る強豪中の強豪である。
過去の対戦成績で、今まで日本は一度も勝ったことがない。アメリカはそんなチームなのである。


試合開始前にスタジアムのスタンドの様子が映されたが、アメリカのGKホープ・ソロに対する応援ポスターばかりが目立った。
"Marry me, Hope! I am Solo."というものなどもあり、相当な人気ぶりを実感した。
たしかにこのホープ・ソロ選手、相当な美人である。他にも、アメリカの選手にはきれいな人が多かった。


さて、試合は始まった。
序盤、開始早々から、アメリカの猛攻を受け続けた。本当に怒涛の攻撃だった。いつ入っても、そして2、3点入ってもおかしくないような展開だった。開始20分ぐらいは、本当にこれ以上ないっていうぐらいすごかった。シュートを何本浴びたのだろうか?10本ぐらい一気に浴びた印象である。何本かはゴールポストに当たったものもあった。それを日本は耐え忍んだ。
日本がその時間帯を耐え忍び、やっと徐々に日本もボールをキープでき始めてきた。しかし、なかなか前方にボールを回せず、DF陣の間でパスを繋ぎ、スタンドからブーイングのようなものも聞こえてきた。
やはり、相手は世界一のアメリカである。なかなか日本にペースを掴ませてくれなかった。それでも、徐々に日本らしさも出るようになってきた。日本も何度かチャンスを作るがゴールには結びつかなかった。しかし、11番の大野や7番の安藤は少しずつチャンスを作り始めていた。
しかし、前半は、よく0−0で終えてくれた、という印象が強かった。


後半、やはりアメリカの攻撃は続いていたが、日本もパスが繋がり始めるようになった。
後半21分に、大野、安藤を下げ、丸山、永里を投入した。大野、安藤はよかったと思ったので、この交代はどうかな、と思ったが、永里は前線で受けたパスをキープできる技術力を持っていた。これなら可能性はあるかな、と思った。
しかし、日本が攻撃していた矢先、アメリカはカウンターから縦パス一本に、後半から投入された13番のアメリカのアレックス・モーガンという選手が反応し、追いすがる日本DFを振り切り、ほぼフリーになったところでゴールを決められてしまった。後半24分のことである。
今まで耐え忍んできたが、ついに格上のアメリカにゴールが決まってしまったのだ。
正直、ああ、日本もここまでかな、と思ってしまった。


しかし、なでしこジャパンは違った。その後もあきらめることなく、必死に戦ったのだ。
それほど多くチャンスを作れたわけではないが、少ないながらチャンスの一つをものにしたのだ。右サイドで永里がゴール前にクロスを出し、受けた丸山は相手DFにつぶされたものの、相手DFのクリアが甘く、詰めた宮間が左足アウトサイドで放ったシュートがきれいにゴールマウスの中に入っていったのだ。
これには私も、「ゴール!」と叫んでしまった。
後半35分のことである。本当に、よく追いついたと思った。難しいシュートだったと思う。よく決めてくれた。日本は、神懸かっているな、と思った。
その後、日本も攻めるが、どちらかというと、アメリカに攻め込まれる場面が多かった。しかし、それも耐え、1−1で決着つかず、延長戦に突入した。


ちょうど、この時間、コッパ・アメリカの準々決勝ブラジル対パラグアイもやっており、ハーフタイムにはTVのチャンネルを替え、試合経過を確認したりしていた。ずっと0−0だった。
私は、自宅のリビングで窓を開けっ放しにしながら、TV観戦していた。通常なら隣のBarなどから、ブラジルがゴールを決めれば大歓声が沸くものなのだが、この日は一向に歓声は沸かなかった。相手にゴールが入るときは静まり返ったままなので、相手にゴールが入っているか本当に心配だった。
ハーフタイムに時折見たブラジルの試合は、ブラジルが常に一方的に攻めていた。しかし、常に0−0だった。


さて、なでしこの試合の延長戦が始まった。
延長でも、アメリカの分厚い攻撃は続いた。日本も時折攻めるが、アメリカのほうが攻めてる印象だ。そんな中、延長前半終了間際、クロスがゴール前に入り、エースの20番ワンバックに頭で決められてしまった。
またも、アメリカにリードを奪われてしまったのだ。


しかし、まだ延長後半の15分が丸々残っている。日本にも十分にチャンスはあるはずだ、と思った。
しかし、時間だけが刻々と過ぎていく。日本も攻めるがなかなか決定機は訪れない。日本もここまでかな、と思った、延長後半12分、宮間のCKからゴールが決まったのだ。
沢だった。ニアで足で合わせたボールが角度のない中、美人GKホープ・ソロをあざ笑うかのように、きれいにゴールマウスに入っていったのだ。
これはミラクルだと思った。
こんなことってあるんだなぁと思った。それも、決めたのは大黒柱の沢だ。5点目の単独得点王となるゴールだった。本当にすごいと思った。


その後、アメリカも終了間際怒涛の攻撃をした。最後の最後、ロスタイムに日本のDF岩清水が相手の攻撃をスライディングで防ぐが、これがレッドカードの判定で、ゴール正面でFKを与えてしまった。しかし、このピンチも事無きを得て、そのまま2−2で120分の試合が終了した。決着はPK戦に持ち越された。


PK戦が始まる前、日本選手たちは円陣を組み、佐々木監督が指示を出していたが、このときの佐々木監督が笑顔で話していることがとても印象的だった。


PK戦は、正直運の部分も多いだろう。
当然ここまで来たら勝ってほしいが、よく王者アメリカ相手にここまで戦ってきたと思った。本当にすばらしい試合内容、粘りぶりだと思った。


PK戦は意外な展開だった。
アメリカが先攻だった。まず一人目を日本のGK海堀が足に当てて止めたのだ。
日本は一人目は宮間だった。決めてくれた。
アメリカの二人目は外してくれた。
日本の二人目、永里はGKソロに弾かれてしまった。
アメリカの3人目はまたも海堀が弾いた。アメリカは3人連続で外したのだ。
日本の3人目、阪口は、GKソロの手に当たるが、入ってくれた。ソロは地面を叩いて悔しがっていた。
アメリカの4人目、ワンバックは決めた。
日本の4人目は熊谷。これで決めれば優勝だ。これを見事決めてくれ、ついに日本の優勝が決まったのだ。


本当に、すごいと思った。PK戦とはいえ、世界ランキング1位のアメリカから2回も追いつき、2点奪った上でのPK戦である。堂々とした勝利だ。


このチーム、なでしこジャパンのすごいところは、決してあきらめないところだろう。そんな精神力がミラクルともいえる2回にも及ぶ同点弾を導いたのだ。


しかし、まさか日本がFIFAの世界大会で決勝に進出し優勝するなんて、信じられないぐらいだ。サッカーで世界一だから、本当にすごいと思う。
沢は得点王、そして大会MVPに輝いた。
日本人選手がW杯の得点王プラスMVPだ。本当にすごいことだ。これなら、今までマルタが何年も連続して取っているFIFAの年間MVPも夢ではないのではないか・・・。


自分の国が、このような結果を得てくれて、本当に嬉しく思う。
なでしこジャパンは、日本の誇りだと思ったのだった。